わがままお嬢と完璧執事 第3話 辛いのはお好き?

ある日のお昼時。

 

 

お嬢「最近寒くなったり暑くなったり極端なのよ!」

 

 

執事「そうですね、どうしても梅雨の時期は寒い日が多いですね」

 

 

お嬢「ちょうどお昼時だし、なにか暖かくなる物が食いたいわ」

 

 

執事「暖かくなる物ですか...ではカレーをお作りしましょうか?」

 

 

お嬢「うーん...あんまりお米の気分じゃないのよねぇ...」

 

 

執事「では坦々麺などどうでしょう?」

 

 

お嬢「そうね...それをお願いしようかしら」

 

 

執事「わかりました、少々お待ちください」

 

 

 

 

厨房にて。

 

 

執事『うーむ、困りましたね』

 

 

お嬢「まだできないのかしら、うー寒い」

 

 

執事「お嬢様お待たせしてすいません」

 

 

お嬢「いいわ...って坦々麺はどこにあるのかしら?」

 

 

執事「それがですね、辛味調味料が底を切らせてしまっていて...今から買い出しに行ってまいりますので、もうしばらくお待ちいただけますでしょうか...」

 

 

お嬢「えー!」

 

 

執事「私の管理不足で...申し訳ありません...」

 

 

お嬢「でも私が起きてる時に買い出しなんて珍しいわね......いいわ!私もついてく!」

 

 

執事「ですが!お嬢様」

お嬢「いいから!行くわよ!」

 

 

執事「ま、待ってください!」

 

 

車内。

 

 

お嬢「にしても、凄い雨ね〜!」

 

 

執事「はい、今日は今年の梅雨で一番の雨量らしいですよ」

 

 

お嬢「へー!そーなのね!」

 

 

執事「...お嬢様ご機嫌ですね」

 

 

お嬢「え?まぁ、あんたと買い出しに行くのは初めてだしね」

 

 

お嬢「そんなこといいから、まだ着かないのかしら?」

 

 

執事「最寄りのスーパーまで片道30分はかかりますよ?」

 

 

お嬢「そんなにかかるの!?あ、もうそこのコンビニでいいわ!」

 

 

執事「え、わ、わかりました」

 

 

 

 

コンビニにて。

 

 

お嬢「へー、色々売ってるのね...あ、これなんか美味そう!」

f:id:warauneko777:20190626021956j:image

 

執事「お嬢様、こちらはかなり辛そうですよ?」

 

 

お嬢「あら、私が辛いのを好きなのはご存知ない?」

 

 

執事(あんまり辛い物を頼まれたことがないんですが...)

 

 

お嬢「うん、これにするわ!早速買って食べましょう!」

 

 

執事「はい、お嬢様(コンビニにしては意外に調味料も揃ってますね)」

 

 

 

 

お嬢「なんかこういうのも悪くないわね...」

 

 

 

お嬢宅にて。

 

 

執事「では作ってきますので、お待ちください」

 

 

お嬢「わかったわ、7分以内に持ってきなさい!」

 

 

7分後

 

 

執事「お待たせしました」

 

 

お嬢「時間ピッタリね、どれどれ...」

 

 

お嬢「んっ!美味いじゃない!」

 

 

執事「ホントですか、見た目はかなり辛そうでしたのでてっきり口に合わないかと...」

 

 

お嬢「意外に辛くな...」

 

 

執事「お嬢様?」

 

 

お嬢「い!辛い!唇と舌が熱いわ!」

 

 

執事「お嬢様大丈夫ですか!お茶をどうぞ」

 

 

お嬢「ありがとう...ぷはぁ、この焼きそば3口目から一気に辛さがくるわね...それも強烈な辛さが」

 

 

執事「まだお食いになられるのですか?」

 

 

お嬢「当たり前よ!粗末になんてできないわ...もう買うことはないだろうけどね」

 

 

 

 

 

後日。

 

 

お嬢「執事、今日のお昼ご飯もコンビニに買いに行きましょ」

 

 

執事「え、材料はありますのですぐにでもご期待に添えるものを」

お嬢「いいから、行くわよ」

 

 

執事「...かしこまりました」

 

 

 

 

コンビニにて。

 

 

 

 

 

 

 

 

執事「お嬢様、何故この間の焼きそばを手に?」

 

 

 

 

 

 

お嬢「.........私にもわからないわ」